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雨漏り修理で「コーキングで大丈夫」と言われたら|本当に確認したいこと

  • 執筆者の写真: 坪井 真行
    坪井 真行
  • 6月20日
  • 読了時間: 10分

更新日:5 日前


雨漏りを業者さんに

見てもらったら、


「ここにコーキングを

打てば大丈夫です」


と言われた。


雨漏りは不安ですから、


「これで止まるなら

お願いしたい」


と思うのは自然なことです。


実際、コーキングが

必要な場面もあります。


応急処置として、

まず雨水の侵入を抑えることが

必要な場合もあります。


ただ、ひとつ確認してほしいことがあります。


なぜ、そこにコーキングを

打つのでしょうか。


大切なのは、


「コーキングをしたから大丈夫」


ではありません。


その処置が何を目的としていて、

その後に何を確認するのか。


そこまで分かっていることが大切です。



結論|コーキングは悪くありません。でも万能薬でもありません



コーキングは、

雨漏り修理でも使われる材料です。


隙間を塞ぐ。


一時的に水の侵入を抑える。


応急処置として、

被害が広がるのを防ぐ。


必要な場所に正しく使えば、

有効な処置になることがあります。


ただし、


コーキングは

万能薬ではありません。


雨漏りの原因が、


外壁やサッシの取り合い、

板金の納まり、

防水紙や下地、

水の流れそのものにある場合、


表面の隙間を塞ぐだけでは

原因に届かないことがあります。


場合によっては、



本来、水が逃げる場所まで

塞いでしまうこともあります。


だから私は、


「どこに打つか」


だけではなく、


「なぜ、そこに打つのか」


を確認することが大切だと考えています。



「コーキングで大丈夫です」と言われたら、ここを確認してください



「コーキングで大丈夫です」


この一言だけでは、

判断材料として足りないことがあります。


何が大丈夫なのか。


どのくらいの期間を

想定しているのか。


応急処置なのか。


根本的な修理なのか。


また切れた時に、

同じ雨漏りが起きる可能性はあるのか。


業者さんに確認するなら、


「これは応急処置ですか?

それとも根本的な修理ですか?」


「なぜ、ここから水が入ったと

判断したのですか?」


「コーキングが切れたら、

また雨漏りする可能性はありますか?」


「直らなかった場合、

次はどこを確認しますか?」


このあたりを聞いてみてください。


きちんとした理由があって、


「今回は応急処置として、

ここを塞いで次の雨を確認します」


ということであれば、


コーキングを使うこと自体に

問題があるわけではありません。


大切なのは、


何のための処置なのかを

理解して選んでいることです。



雨は「止める」だけではなく「流す」ものです



古くからある瓦屋根を見ると、

雨仕舞いの考え方がよく分かります。


瓦屋根の重なりと水の流れを確認できる屋根の納まり
瓦屋根は、部材の重なりと水の流れによって雨を建物の外へ逃がします。

瓦を重ねる。


勾配をつける。


水を受けて、

下へ流していく。


多少入り込んだ水にも、

外へ抜ける道をつくる。


古くからある瓦屋根は、


家中をコーキングで

密閉しているわけではありません。


部材の重なりと、

水の流れによって、


雨を建物の外へ

逃がすようにつくられています。


もちろん、

部分的な補強や処置として


コーキングを使うことはあります。


ただ、


雨仕舞いそのものを

コーキングだけに頼るわけではありません。


雨漏り修理も同じです。


雨は、


ただ塞げばいいものではありません。


どこから来て、


どこを通り、


本来どこへ抜けるのか。


その流れを見ることが

大切です。



実際に、コーキングを重ねても雨漏りが止まらなかった現場があります



以前、東浦町で

雨漏りの相談を受けた住宅があります。


出窓・サッシまわりで

雨漏りが起きていました。


お客様も不安だったと思います。


「ここから入っているかもしれない」


「隙間を塞げば止まるかもしれない」


そう考えて、


サッシまわりなどへ

何度もコーキングをされていました。


雨漏り箇所の出窓まわりに重ねて施工されたコーキング
見えている隙間を塞いでも、水の流れや原因が別にあれば雨漏りが止まらないことがあります。

ですが、


雨漏りは止まりませんでした。


だからといって、


「コーキングしたことが悪い」


という話ではありません。


雨漏りすれば、

まず水を止めたいと思うのは当然です。


問題だったのは、


水がどう動いているのかを確認しないまま、

見えている場所を塞ぎ続けていたことです。



壁を開けて分かったのは、水の逃げ場まで塞がれていたことでした



実際に外壁側を開けて、

内部を確認しました。


雨漏り調査で外壁を開け木造住宅の下地を確認している状態
表面からは分からなくても、外壁を開けることで水の影響や内部の状態が確認できることがあります。

そこで確認できたのは、


水が入っていたことだけではありません。


コーキングによって

水の逃げ場がなくなり、


室内側へ水が回っていました。


幸い、


木の下地は

まだ生きていました。


一方で、


室内側のプラスターは

水を含んでグズグズになっていました。


ここで怖いのは、


単純に


「コーキングしたけれど

雨漏りが直らなかった」


ということではありません。


良かれと思って

塞いだ場所が、


水の逃げ道だった

可能性があることです。


表面では雨漏りが

止まったように見えても、


壁の中では別の方向へ

水が動いていることもあります。


雨漏りは、


室内へポタポタと

水が落ちてくることだけが


問題ではありません。


見えないところで、


下地や断熱材、

木材などが


湿り続ける方が

後から大きな問題になることもあります。


だからこそ、


見えている隙間だけで

判断しないことが大切です。



「様子を見てください」は、悪い言葉ではありません



雨漏りでは、


一度の確認だけで

原因を断定できないことがあります。


一度処置をする。


そして、

次の雨で確認する。


この進め方自体は

おかしくありません。


ただし、


何を確認するために

様子を見るのか。


ここが重要です。


たとえば、


「ここが入口だと考えているので、

今回はこの部分を処置します」


「次の雨で同じ場所に

症状が出るか確認します」


「止まらなければ、

次はこの取り合いを確認します」


というように、


仮説と次の確認場所が

決まっているなら、


「様子を見る」ことにも

意味があります。


逆に、


原因が分からないまま

怪しいところを塞ぎ、


雨が降るのを待つだけでは、


次の判断につながりません。



コーキング後の雨で、記録してほしいこと



処置をした後に

雨漏りが再発した場合、


次の情報を残しておくと

原因を考える材料になります。


雨が降り始めた時間

雨漏りが出始めた時間

雨の強さ

風向き

濡れた場所

前回と同じ場所か

水の量が増えたか、減ったか

雨が止んだ後も続いたか

写真や動画


雨漏りは、


雨の量だけではなく

風向きにも影響されます。


普段の雨では漏れない。


横殴りの雨だけ漏れる。


短時間なら出ないけれど、

長雨になると出てくる。


台風の時だけ漏れる。


こういうことは実際にあります。


だから、


「漏れた・漏れなかった」


だけではなく、


どんな雨の時に

どう漏れたのか。


ここまで残しておくと、

次の確認につながります。



また雨漏りしたら「もう一度コーキング」でいいのでしょうか



コーキングをして

雨漏りが止まった。


それは大切な結果です。


ただ、


一度止まったことと、


原因確認が終わったことは

必ずしも同じではありません。


前回より雨が弱かった。


風向きが違った。


別の入口が残っていた。


こうした可能性もあります。


そして、


コーキングが劣化したことで

雨漏りしたのであれば、


同じ場所へ

もう一度コーキングをしても、


次に切れた時に

また同じことが起きるかもしれません。


だから確認したいのは、


「もう一度打てば止まるか」だけではありません。


なぜその場所が、


コーキングが切れると

雨漏りする納まりになっているのか。


本来、水は

どこへ流れるべきなのか。


ここまで考える必要があります。


雨漏り修理全体の

原因確認と工事の順番については、



で整理しています。



あと5年住む家と、あと20年住む家では判断が変わります



ここも重要です。


雨漏りだからといって、


いつでも大掛かりな修理が

正解とは限りません。


あと5年ほどで

解体する予定がある。


数年後に

大規模な改修を予定している。


今は最低限、

雨水の侵入だけを抑えたい。


こうした条件なら、


「根本解決ではない」と理解したうえで、

応急処置を選ぶ


ことも現実的な判断です。


一方、


あと20年住みたい。


子どもへ引き継ぎたい。


リフォームして

長く使いたい。


そういう家なら、


同じ雨漏りでも

見る場所が変わります。


必要なら、


外壁をめくる。


下地を見る。


板金や防水の納まりを見る。


取り合いそのものを直す。


そこまで確認した方が

いい場合もあります。


安い工事が

悪いわけではありません。


高い工事が

正解でもありません。


その家をこれから

どう使うのか。


そこまで含めて、


どこまで直すかを

決めることが大切です。



塗装やコーキングだけで雨漏りが直るとは限りません



雨漏りでは、


「外壁を塗れば直る」


と言われることもあります。


塗装もコーキングも、


住宅を守るために

必要な工事です。


ただし、


外壁材を保護することと、


雨漏りの原因を

止めることは別です。


塗装と雨漏りの関係については、



で詳しく整理しています。



一度で原因が分からないこともあります



雨漏りは、


一度見れば必ず原因が分かる、


というものではありません。


症状が出ている場所と、


実際の侵入口が

違うこともあります。


複数の原因が

重なっている場合もあります。


だから大切なのは、


最初から無理に断定することではなく、


仮説を立てて、

確認して、


違えば次へ進むことです。


「なぜ雨漏り修理が

1回で直らないことがあるのか」


については、



で実例を交えて整理しています。



まとめ|「コーキングしたから大丈夫」ではなく、次に何を見るか



コーキングは、

雨漏り修理で使われる


大切な材料です。


応急処置として

有効な場合もあります。


だから、


コーキングそのものを

否定する必要はありません。


ただし、


「コーキングしておきました」


「これで大丈夫です」


と言われたら、


少しだけ確認してください。


なぜ、そこを塞いだのか。


応急処置なのか、根本修理なのか。


水の逃げ道を塞いでいないか。


直らなかったら、次はどこを見るのか。


そして、


その家にこれから何年住みたいのか。


ここまで整理できれば、


コーキングを使うべきかどうかも

判断しやすくなります。


雨は、


ただ止めるものではありません。


本来は、

外へ流すものです。



自分では判断できない場合は、今ある情報から整理できます



「コーキングしてもらったけれど、

本当にこれでいいのか分からない」


「また同じ場所から漏れてきた」


「見積もりをもらったけれど、

どこまで直すべきか判断できない」


そんな場合は、


すぐに工事を決める必要はありません。


室内の雨染み。


部屋全体。


建物外部。


コーキングした場所。


このあたりの写真と、


いつ・どんな雨で漏れたのかが分かれば、


まず何を確認すべきなのかを

整理できることがあります。


写真だけで

雨漏りの原因を断定することはできません。


必要であれば、

現地を確認します。


工事を決める前に、

まず判断材料を整理してください。



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