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三重県四日市市の木造住宅を住宅診断|既存住宅状況調査事例

■調査概要
・所在地 :三重県四日市市
・築年数 :築30年(木造住宅2階建て)
・依頼者 :中古住宅の購入を検討されている個人のお客様
・依頼内容:購入を検討している築30年の木造住宅について、建物の状態や将来的な維持管理の見通しを把握し、購入判断の材料とするため、既存住宅状況調査をご依頼いただきました。

■調査で確認した内容

構造耐力上主要な部分に係る調査部位

・基礎 土台及び床組 床 柱及び梁 外壁及び軒裏 バルコニー 内壁 天井 小屋組み

 蟻害(腐朽・腐食調査) 配筋調査

雨水の浸入を防止する部分に係る調査部位

・外壁 軒裏 バルコニー 内壁 天井 小屋組み 屋根

■主な調査事項

・外壁のひび割れ状況

・基礎の状態

・床の傾斜測定

・床下および小屋裏の確認

・雨漏り痕跡の確認

・構造材(梁・柱等)の状態確認

・設備まわりの漏水確認

・図面および保存書類の確認

調査結果(総評)

調査の結果、外壁の軽微なひび割れ、東側下屋の丸太梁のひび割れ、書院まわりの雨染み跡、給湯器配管貫通部の隙間などが確認されました。

一方で、レーザー測定による床の確認では、最大傾斜は2階廊下で約3/1000程度であり、既存住宅状況調査における劣化事象判定基準を下回る結果でした。

また、床下および小屋裏の調査では、シロアリ被害や雨漏りの進行を疑う著しい劣化事象は確認されませんでした。

構造材については、小屋裏にて母屋および梁のひび割れが確認されました。しかし、床や天井の状態、レーザー測定による床レベルの確認結果からは、梁のたわみや建物全体の変形を疑う所見は確認されませんでした。

梁のひび割れ(芯持材)は木造住宅では一定程度発生するものであり、今回確認されたひび割れについても、建物全体の状態を総合的に確認した結果、直ちに構造上の大きな問題につながる状態ではないと判断しました。

建物は平成5年築の木造住宅であり、築年数相応の経年変化や維持管理上の注意点は見受けられましたが、現時点で建物利用や居住に大きな支障を与える構造上の問題は確認されませんでした。

今回の調査結果を総合的に判断すると、適切な維持管理を継続することで、今後も十分活用可能な状態を維持している建物であると考えられます。

■真HMSの判断

今回の住宅は平成5年築の木造住宅です。

築年数だけを見ると「古い住宅」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、住宅の価値は築年数や見た目だけでは判断できません。

実際に床下・小屋裏・構造材・外部・内部を確認した結果、調査できた範囲では建物利用に大きな支障を与える構造上の問題は確認されませんでした。

レーザー測定による床の確認では、主要な通りを中心に測定した結果、最大傾斜は2階廊下で約3/1000程度でした。これは既存住宅状況調査における劣化事象判定基準である6/1000を下回るものであり、建物全体が不同沈下している可能性は低いと判断しました。

また、床下調査ではシロアリ被害や腐朽、配管からの漏水などは確認されませんでした。小屋裏調査においても、防水シートの状態は良好であり、雨漏りの進行を疑う著しい劣化事象は確認されませんでした。

構造材については、小屋裏にて母屋および梁のひび割れが確認されました。しかし、床や天井の状態、レーザー測定による床レベルの確認結果、目視可能な範囲での構造材の状況を総合的に確認した結果、梁のたわみや建物全体の変形を疑う所見は確認されませんでした。

木材のひび割れは木造住宅では一定程度発生することがあります。今回確認されたひび割れについても、現時点で建物全体の安全性や居住性に大きな影響を与えている状態ではないと判断しました。

外壁については、南面換気口まわりおよび土台露出部に軽微なひび割れが確認されましたが、いずれも既存住宅状況調査における劣化事象判定基準には該当しない軽微なものでした。

その他、書院まわりの雨染み跡、給湯器配管貫通部の隙間、洗面台給水管まわりの赤錆などが確認されましたが、いずれも建物全体の利用を大きく左右するものではなく、維持管理の中で経過観察や必要に応じた補修を検討していく内容であると考えます。

また、建物全体を確認した中で、屋根の納まりや構造、各部の施工状況からは、当時の職人による丁寧な仕事ぶりが感じられました。現在では簡単に再現できない手間や技術が随所に見受けられ、築年数だけでは評価できない価値を持った住宅であると感じました。

もちろん住宅に絶対はありません。しかし、今回調査できた範囲においては、床の傾斜、構造材の状態、床下環境、小屋裏環境のいずれも良好であり、築30年を超える木造住宅として非常に状態の良い建物でした。

私個人としては、「超優良物件」と感じる住宅でした。

住宅購入は人生の大きな決断です。だからこそ、築年数や見た目だけではなく、実際の状態を確認した上で判断することが大切だと考えています。

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※今回の判断は当該建物の調査結果に基づくものであり、同様の症状が見られる全ての建物に当てはまるものではありません。

お客様にお伝えした内容

今回の住宅は、現時点で大規模な修繕や建替えを検討しなければならない状態ではありませんでした。

一方で、谷樋まわりやベランダ排水部など、将来的に雨漏りへつながる可能性がある箇所については、定期的な点検や経過観察を行うことをお勧めしました。

また、和室・縁側まわりで確認された雨染み跡については、ベランダ排水部が影響している可能性が考えられました。ただし、継続的な雨漏りを疑う状況は確認できなかったため、雨天時の経過観察をお勧めしました。

ベランダ排水部は、落ち葉や泥が堆積すると排水不良を起こし、雨漏りにつながる場合があります。そのため、定期的な清掃を行いながら状態を見守ることをお勧めしました。

また、ベランダ笠木固定部や雨押え板金には経年劣化が見受けられました。現時点で緊急性は高くないものの、将来的に塗装工事等を行う際には、ベランダデッキを一時撤去し、内部の状態も併せて確認することをお勧めしました。

外壁や基礎の軽微なひび割れについても、現時点で大きな問題は確認されませんでしたが、今後の変化を確認するため継続的な経過観察が望ましいことをお伝えしました。

設備関係では、洗面台使用時に赤錆が確認されたため、将来的な設備更新や2階トイレ増設計画の際に、給水配管の状態についても設備業者へ確認していただくことをお勧めしました。

住宅は築年数だけで判断するものではありません。定期的な点検と適切な維持管理を行いながら、建物の状態に合わせて必要な対応を検討していくことが大切であることをご説明しました。

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