シロアリ駆除だけで安心していませんか?|再発を防ぐために大切な「順番」と住宅判断【大府市・名古屋市】
- 坪井 真行

- 4月13日
- 読了時間: 7分
更新日:5月20日
👉 その工事、本当に必要ですか?
👉 リフォームの前にやるべきこと。
春から初夏にかけて、
羽アリを見かける時期になると、
「すぐシロアリ駆除しないと危ないのでは」
と不安になる方が増えます。
実際、
現場でも
「今すぐ薬を撒いた方がいいですか?」
という相談は非常に多くあります。
もちろん、
シロアリ駆除工事そのものは建物を守るために重要です。
ただ、
現場で床下や木部を見続けてきた大工の立場からすると、
本当に大切なのは
「駆除したかどうか」
だけではありません。
重要なのは、
・なぜシロアリが上がってこられる状態になったのか
・どこまで影響しているのか
・再発しやすい環境が残っていないか
を整理することです。
この記事では、
現役大工×建築士として
実際の床下現場で見てきた経験をもとに、
「シロアリ駆除だけで安心できない理由」
と、
「本当に確認すべき順番」について整理します。
結論
シロアリ駆除だけで“安心”とは限りません
シロアリ駆除という工事そのものは、
建物を守るために非常に大切です。
しかし、
駆除工事をしただけで
「これでもう安心」
と考えてしまうと、
数年後に同じ場所から再発してしまうケースがあります。
なぜなら、
シロアリの発生は
“結果”
として現れていることが多いからです。
本当に確認すべきなのは、
・床下の湿気
・漏水
・換気不足
・木部の含水状態
・侵入経路
・床下環境
など、
「なぜその家がシロアリにとって居心地の良い環境になっているのか」
という部分です。
現場では、
👉 前年に駆除済み
👉 5年保証あり
それでも翌年また発生しているケースも実際にあります。
これは単純に
「駆除業者が悪い」
という話ではありません。
薬剤効果は残っていても、
床下環境そのものが改善されていなければ、
再発条件が残り続けてしまうことがあるからです。
シロアリは“土の中”から上がってきます
シロアリは、
家の中に住んでいるわけではありません。
基本的には土の中を生活のベースにしています。
そこから、
・蟻道(ぎどう)
・配管まわり
・基礎立上り
・湿気の多い木部
などを通じて、建物内部へ侵入してきます。
特に既存住宅では、
・昔ながらの在来浴室
・床下換気不足
・漏水歴
・増築履歴
・湿気が抜けにくい立地
などが重なることで、
一気にリスクが高まるケースがあります。
大府市や知多地域でも、
湿気がこもりやすい床下や、
水まわりの土台付近で被害が進行している現場は珍しくありません。
現場で特に注意する場所
実際の現場で大工が特に注意して見るのは、
・浴室入口まわり
・洗面脱衣室との境
・配管まわり
・玄関框(かまち)
・勝手口付近
などです。
在来浴室では、
タイル下が埋め戻し土になっていることも多く、
長年湿気を抱え続けているケースがあります。
すると、
👉 土台
👉 敷居
👉 柱脚部
👉 窓枠
などが、
シロアリにとって非常に居心地の良い環境になってしまいます。
現場では、
「見た目は普通」
でも、内部だけが空洞化しているケースも少なくありません。
基礎沿いに伸びる蟻道(写真で見る「床下の現実」)
シロアリは、
土から木部へ上がるために蟻道を作ることがあります。
見つけやすそうに見えますが、
実際には断熱材の裏や入り組んだ部分に隠れていることも多く、
床下点検でも見落とされるケースがあります。

見た目では分からない内部被害
現場では、
表面上は問題なく見えても、
内部だけが空洞化しているケースがあります。
叩くと音が軽い。
触ると柔らかい。
湿気っぽい匂いがする。
こうした違和感は、
図面やネット情報だけでは分からない、
完全に現場側の一次情報です。

湿気がこもる床下環境
シロアリは乾燥した場所より、湿気が多い環境を好みます。
そのため、
・換気不足
・漏水
・結露
・土間からの湿気
などが続くと、
駆除後も再発リスクが残りやすくなります。
現場では、
「駆除済み」
でも床下環境がほとんど変わっていないケースも実際にあります。

「駆除直後の床下調査」を避けることがある理由
これは意外と知られていませんが、
駆除直後の床下には長時間入らない方がよいケースがあります。
薬剤散布後は、
密閉された床下空間に成分が残っていることがあるためです。
だからこそ真HMSでは、
👉 「まず駆除」ではなく
👉 「まず状態確認」
を重視しています。
密閉された床下へ薬剤を撒いてしまう前に、
・どこまで被害があるのか
・どこが湿気を抱えているのか
・本当に再発リスクが残っているのか
を、中立な立場で整理することが重要だと考えています。
真HMSが大切にしている「順番」
真HMSでは、シロアリ問題でも「順番」を非常に大切にしています。
まず整理するのは、
① なぜ起きたのか(原因)
② どこまで影響しているのか(範囲)
③ 今後どう守るべきか(対策)
です。
この順番を飛ばして、
👉 とりあえず駆除
👉 とりあえず工事
へ進んでしまうと、結果的に遠回りになるケースがあります。
床の違和感は「床下からのサイン」のことがあります
実際の現場では、
シロアリ被害は
「床がフカフカする」
「歩くと沈む」
「特定の場所だけ違和感がある」
といった形で現れることが非常に多いです。
床が沈んだり傾いたりしている時
、床下で何が起きているのか。
大工が最初にどこを見るのか。
床の違和感と住宅判断については、
こちらの記事でも詳しく整理しています。
なぜ“大工視点”が必要なのか
シロアリ問題は、単純に「薬剤を撒けば終わり」という話ではありません。
本当に重要なのは、
👉 木部がどう納まっているか
👉 水がどこから回っているか
👉 どこに湿気が滞留しているか
👉 完成後に見えなくなる部分がどうなっているか
を読むことです。
図面は大切です。ですが、現場は図面通りには劣化しません。
だから住宅判断では、「現場を知る大工の視点」が重要になります。
その理由については、こちらの記事で詳しく整理しています。
本当に聞くべきなのは
「駆除できますか?」だけではありません
本当に聞くべきなのは、
「駆除できますか?」だけではありません。
・なぜ発生したのか
・再発しないために何を確認するのか
・直らなかった時、次に何を確認するのか
です。
現場は生ものです。
同じ「シロアリ被害」でも、
・築年数
・湿気条件
・漏水歴
・構造
・リフォーム履歴
によって、見るべき場所は変わります。
まとめ
“駆除した”ではなく、“どう守るか”を考える
シロアリ駆除は大切です。
ですが、本当に大切なのは、
👉 なぜ発生したのか
👉 どこまで影響しているのか
👉 今後どう守るべきか
を整理することです。
焦って工事を決める前に、
まずは今の状態を正しく確認する。
それが、結果的に住まいと財産を守ることにつながります。
👉 お客様に住宅の判断を取り戻してもらう。
それが真HMSの役割です。
シロアリ駆除業者を呼ぶ前に、
一度立ち止まってみませんか?
羽アリを見て焦ってしまい、
「今すぐ薬を撒きましょう」
という営業トークをそのまま受け入れてしまう前に、
一度立ち止まってみてください。
密閉された床下へ薬剤を充満させてしまう前に、
👉 なぜ発生したのか
👉 床下で何が起きているのか
👉 本当に工事が必要なのか
を、大工×建築士の中立な目で整理する。
その工事、本当に必要ですか?
リフォームや駆除の前にやるべきことは、
壊す前に床下の状態を正しく知るための
「既存住宅状況調査(住宅診断)」です。
👉 工事をするかどうかは、その後の話です。




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