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住宅診断で確認する設備・配管の主な劣化事象

住宅には、給水管・給湯管・排水管をはじめ、日常生活を支えるさまざまな設備や配管があります。
住宅診断では、確認できる範囲から、配管や接続部分の漏水・水染み、錆や腐食、固定状態、排水の状態、設備器具まわりの不具合などを確認します。
設備・配管で劣化事象が確認された場合でも、一つの症状だけで原因や必要な工事を判断することはできません。 水が確認された場所と実際に漏水している場所が同じとは限らず、また、仕上げ材や床下・壁内などに隠れている配管は直接確認できない場合があります。
確認された症状だけを見るのではなく、配管の種類や位置、周囲の状態、ほかの場所に同じような事象がないかなどをあわせて考えることが大切です。

給水管・給湯管の漏水・水染み
症状
給水管や給湯管、その接続部分などに、水滴や濡れ、水染み、漏水した痕跡などが確認される状態です。
考えられる原因
配管や継手部分の劣化、接続部分の緩みや不具合、設備器具との接続部分からの漏水、結露などが考えられます。
判断・見解
配管まわりに水分が確認されたからといって、必ずしもその場所から漏水しているとは限りません。上部や周囲から流れてきた水、配管表面に発生した結露などの場合もあるため、水分の位置や広がり方、配管や接続部分の状態、周囲の状況などをあわせて確認します。
排水管・接続部の漏水・不具合
症状
排水管や継手、設備器具との接続部分などに、漏水、水染み、変色、汚れ、接続状態の不具合などが確認される状態です。
考えられる原因
配管や継手部分の劣化、接続不良、パッキンなどの劣化、配管のずれや変形、設備器具との接続部分の不具合などが考えられます。
判断・見解
排水管は、常に水が流れているわけではありません。そのため、調査時に漏水が確認されなくても、使用時だけ水が漏れる場合があります。確認できる範囲で接続部分や周囲の水染みなどを確認し、必要に応じて設備を使用した際の状態もあわせて考えます。
配管の錆・腐食・劣化
症状
金属製の配管や接続部分などに、錆、腐食、変色、表面の劣化などが確認される状態です。
考えられる原因
経年変化、水分や湿気の影響、結露、使用されている配管材料や周囲の環境などが影響している場合があります。
判断・見解
配管表面に錆が確認されたからといって、直ちに漏水や配管交換が必要とは限りません。錆や腐食の範囲・程度、配管材料、接続部分の状態、漏水の痕跡がないかなどを確認し、周囲の状態とあわせて考えます。
配管・設備の固定不良・支持部分の不具合
症状
配管や設備を固定している金具などに、緩み、外れ、変形、錆、固定不足などが確認される状態です。
考えられる原因
施工状態、経年変化、振動や建物の動き、支持金物の劣化、過去の設備工事や配管工事などが影響している場合があります。
判断・見解
固定部分に不具合が確認された場合は、配管そのものに変形や無理な力が加わっていないか、接続部分に影響していないか、周囲にも同じような状態がないかなどを確認します。固定状態だけでなく、配管全体との関係を見ることが大切です。
排水の流れ・詰まりなどの不具合
症状
設備を使用した際に、水の流れが遅い、排水時に異音がする、水が溜まりやすいなどの状態が確認される場合があります。
考えられる原因
排水管内部の汚れや詰まり、配管の勾配や施工状態、通気の状態、配管の変形など、さまざまな要因が考えられます。
判断・見解
排水の流れに違和感が確認された場合でも、通常の住宅診断だけで配管内部の状態や原因まで特定できるとは限りません。設備を使用した際の状態や、確認できる範囲の配管・接続部分などを確認し、必要に応じて専門的な調査を検討します。
給排水設備・器具まわりの劣化・不具合
症状
キッチン、洗面台、トイレなどの給排水設備やその周辺に、漏水、水染み、変色、ぐらつき、接続部分の劣化などが確認される状態です。
考えられる原因
設備器具や接続部品の経年変化、パッキンなどの劣化、接続状態、施工状態、過去の交換や修繕などが影響している場合があります。
判断・見解
設備器具まわりに水分や変色が確認された場合は、設備そのものだけでなく、給水・給湯・排水管との接続部分や周囲の床・壁なども確認します。見えている症状だけで原因を決めず、水分がどこから来ている可能性があるのかを考えることが大切です。
設備・配管は 水がある場所=漏れている場所 とは限りません
設備・配管の不具合では、水が確認された場所だけを見て原因を判断してしまうことがあります。
しかし、水は配管の表面や床・壁などを伝って移動することがあり、実際に水が漏れている場所とは離れた位置に濡れや水染みとして現れる場合があります。
また、配管表面の水滴が、漏水ではなく結露によって発生している場合もあります。
反対に、調査時に水分が確認されていなくても、設備を使用したときだけ発生する漏水や、壁・床などの内部に隠れた配管で不具合が生じている可能性もあります。
「濡れている場所=漏水箇所」と決めつけず、配管や設備の位置、接続部分、周囲の状態などをあわせて確認することが大切です。
設備・配管の劣化事象を見るときの注意点
ここで紹介している症状や考えられる原因が、すべての住宅にそのまま当てはまるわけではありません。
使用されている配管材料や設備の種類、築年数、施工方法、これまでの修繕・交換履歴、使用状況などによって、劣化事象の見方や考え方は異なります。
また、住宅診断は非破壊で確認できる範囲を基本としているため、壁や床、天井などの内部に隠れている配管や、排水管内部の状態などを直接確認できない場合があります。
調査時に漏水や排水不良が確認されなかった場合でも、将来の不具合が発生しないことを保証するものではありません。
そのため、一つの水染みや錆、排水の状態だけで原因や必要な工事を決めるのではなく、確認できた複数の情報から判断することが大切です。
ご自身の住宅について確認したい方へ
建物の状態は、写真や劣化事象の名称だけでは判断できない場合があります。真HMSでは住宅診断・相談を行っています。

